音を聞く

われわれは耳で音を聞くと思いがちだが、実際のところは脳で音を理解している。最近の補聴器技術では脳への負担を減らし、ユーザーが快適かつ明瞭に音を聞きとることができるようにしている。

さらに近年近年の研究では、脳には周囲の音をそれぞれまとまりとして「捉える」システムと「集中する」システムがあることが判明しているという。このような研究からも、まずは脳で音の情景の全体像を描けるように「周囲のあらゆる音を届ける」という。

脳の神経回路を模した高度な人工知能を世界で初めて補聴器本体に搭載し、音情報を学習させているため、あらゆる状況でリアルかつ極めて自然でクリアな音を届けることができるという。

虫の音

従来は騒音を抑えることであらゆる方向からの音声を自然に耳に届けるアプローチをとってきた。あらゆる音のコントラストを際立てることで、音声以外の音をただ単に不要な音と切り捨てるのではなく、それぞれが何の音でどこから聞こえているのか、というディティールまでしっかりと届けられるようにした。

「会話のように集中して聞きたい音とは別に、車の音や虫の音色のように“なんとなく聞こえていたい”という音がある。本体が学習済みの情報に基づき、環境音も含めたすべての音をバランスよく処理することで、音の情景の全体像を正確に捉えることができる」という。

最新の補聴器

最新の補聴器として周囲の音の聞き取りやすさだけではない。デジタル機器のBluetoothと連携することで、スマホの通話や音楽視聴、テレビ視聴を補聴器から明瞭な音で聞くなどの機能も備えている。スマートホームプラットフォーム「IFTTT(イフト)」にも連携可能で、「補聴器に電池を入れたら部屋の電気をつける」などの応用技術も使える。

うれぴあ総研より